みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe(@WWDC1999)です。

今回は本サイト始まって以降、はじめてといっても良い「USB Power Delivery」に対応した充電器の本格レビューをお届けします。

本格レビュー初回となる今回、ターゲットとなるのは「AliExpressで販売されている¥1,000程度の充電器」です。
明らかにゲテモノ感が漂う製品をターゲットにしましたが、このくらいやらないと面白くないかなと思いましたので、あえて初回に持ってきました。

それでは早速、レビューしていきます。

・開封

パッケージ

本体

充電端子はUSB-AとType-Cポートが1つずつ。

プラグは折りたたみ式になっています。

・本体の仕様をチェック

本製品はパッケージからしてヤバさを醸し出していますが、内容物に取り扱い説明書がないため、本体の仕様確認は自力で行うしかありません。

とりあえず、本体下部に入力と出力に関する情報が記載されていました。

クリック or タップで拡大

(この情報が正しければ)入力は100V〜240V 50/60Hz 0.8A、出力はUSB-AポートがDC5V/2.4A(最大)、Type-CポートはUSB-PDに対応し5V/3A、9V/3A、12V/2.5A、15V/2A(最大30W)となっています。

なお、本製品は輸入品であるため国内販売に必要なPSEマークを取得していません。(使用に関する法的制限はなし)
(上記の通り、CE、FCC、RoHS認証は取得済みとなっています)

・USB-Aポートをチェック

Type-Cについては後述するとして、先にUSB-Aポートからやっつけます。
簡易テスターを使用した動作確認では、以下の通りの結果となりました。

iPhone 6s接続時、4,85V/1.39Aの出力を確認

iPad mini 2接続時、4.92V/1.88Aの出力を確認

以上の通り、USB-AポートからiPhoneの急速充電、iPadの充電ができることを確認しました。また、USB BC 1.2 DCPへの対応、Zenfone 3、Galaxy S7、モバイルバッテリーなどを接続した場合でも1A以上の出力が可能であることを確認しました。

本製品のUSB-Aポートは、5V/2.4A(12W)が出力最大公称値となっています。この数値に対し、破損対策となる過電流保護が動作する負荷は2.6Aで、公称値をややオーバーしますが問題なく保護機能が動作し有効であることも確認しています。

なお、本ポートはQuick Chargeなどの特定製品向け急速充電規格には非対応となっています。

・鬼門のType-Cポートをチェック

ここからが本番。といっても過言ではありません。
一番重要な「Type-C」ポートについて検証していきます。

まずは、簡易チェッカーを用いた動作確認から。

iPhone 8接続時、9.09V/0.87(7.9W)の出力を確認

Type-CポートにApple純正「USB-C – Lightningケーブル」を用いて「iPhone 8」を接続した場合、9Vでの高速充電モードが有効になります。なお、Apple純正30W充電器であれば、さらに高速な「15V」での高速充電が有効になるため、15Vへの対応が行われていないのはやや残念です。

MacBook 2016接続時、14.7V/1.67A(24.5W)の出力を確認

但し、macOS上では30Wとして認識されています。

いつもながら、USB-C簡易チェッカーとmacOS側で認識されている電流量にかなりの開きがありますが、チェッカー側の数値はMacBookのバッテリー残量に影響を受ける部分ですので、数値に開きがあるからといって30W充電ができていない訳ではありません。

・PDOを確認

先述の通り、本製品のType-Cからの出力はUSB-PDに対応し5V/3A、9V/3A、12V/2.5A、15V/2A(最大30W)となっています。

クリック or タップで拡大

実際、出力の対応状況を確認する機材を用いて確認を行ったところ、Power Data Objectと本体下部の表記内容が一致していました。また、USB-PDの規格に沿わない出力項目は確認されませんでした。

これらに加え、Vbus Hot(Cold Socket)やQuick ChargeなどUSB-PD以外の急速充電規格への反応などもみられず、完璧に規格に沿った設計がなされているといえます。また、30Wを超える出力要求に対する過電流保護機能などの保安機能も正常に動作することも確認できました。

・USB-AとC両方同時に使用した際の使用をチェック

取り扱い説明書がない以上、実際に試してみるしか検証を行う方法がないのが厄介ですが、USB-AポートとType-Cポートを同時に使用した場合の動作状況を確認します。

iPhone 6s接続時、4,91V/1.18A(-0.21A)の出力を確認

iPad mini 2接続時、4.92V/1.78A(-0.1A)の出力を確認

なお、Type-C & USB-Aポートの同時使用中でも、Type-Cポートからの出力に大きな変化は認められず、USB-Aポートの出力減少率も僅かであることから、Type-CとUSB-Aポートを合わせた合計出力が30Wではなく、USB-Aが12W、Type-CがPD対応30Wの総合計出力42Wとなります。(仕様上は45Wの可能性あり)

出力にこれだけの余裕がありますので、MacBook充電中にiPhoneを充電するといったことも余裕でこなせるスペックがあります。また、2ポート同時使用中でも本体温度は40度未満(室温23度/冬季計測)と発熱による変換ロスも少ないものと考えられます。もちろん、本体がほんのり温かくなる程度ですので、火傷などの心配もありません。

・総評

各ポート共、規格に沿った十分な性能を持っていますし、危険性として指摘すべき箇所は認められませんでした。
また、使用方法を守れば消費者利益を著しく害するような事故や故障のリスクも少ないと考えられることから、「とても良い購入を推奨できる製品」であると結論付けます。

パッケージや内容物はお世辞にも親切とは言えない本製品ですが、私のようにMacBook/AirとiPhone、iPadを同時に充電できる充電器が欲しいという方にはぴったりな製品だと思います。また、AliExpressのみの販売ということもあり入手性にやや難がありますが、安価で品質の高い充電器を購入することができますので、高いお金を払ってAmazonなどで販売されている粗悪品を買うよりも良いかと思います。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

What's your reaction?

コメントをどうぞ

Error(Copyrighted Image)