みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、エレコムよりなにやらデザイン性をウリにした USB-C 充電器が登場したので、レビューしたいと思います。Stylxyシリーズを名乗る製品は、革シボとシルバーでシックに仕上げた筐体でシンプルかつ高級感のあるデザインを特徴としているとのことです。

相変わらず、具体的な製品名がないのが気になりますが、製品名は「EC-AC28BK」となっています。

・開封

パッケージ

内容物は本体のみ

プラグは折り畳み式

海苔巻いた?

・思ったよりデカい

本製品を手に取って一番初めに思ったことは、「20Wの割に大きいな」ということです。

EC-AC17WH と比較

先日、レビューした同社の20W USB-C 充電器である EC-AC17WH と比較すると、かなりその大きさの違いが際立っており、改めて EC-AC17WH のコンパクトさに驚きました。

EC-AC13WH との比較

また、45W充電器である EC-AC13WH と比較しても、まだ本製品の方が大きく、20Wよりも45W充電器の方が小さいという事実に強烈な違和感を感じました。

本製品の製品ページなどを見ると、USB-C 充電器ではお馴染みの GaN の使用は謳われておらず、デザイン性全振りのような雰囲気です。そのため、サイズ感的にも世代的には少し前の20W USB-C 充電器だと思います。

・本体の仕様をチェック

ここでは、充電器の仕様がどのようになっているかを確認します。

Power Data Object(PDO)、USB-PD 以外の急速充電への対応の有無、過電流に対する保護機能の3点を確認し、安全上の問題がないか、景品表示法上の問題がないかを確認します。

PDO および 対応する急速充電規格を確認したところ、PDO は製品の表記などと一致しており、対応する急速充電規格にも大きな問題は見られませんでした。

次に過電流の保護機能が正常に動作するかを確認しました。

過電流に対する保護機能は、異常発熱・出火などを防ぐ目的の保安機能として充電器には必要不可欠なものです。

確認の結果、保護機能が動作するタイミングは公称値+0.5A程度であり、この程度であればしきい値として妥当なものであることから、保護機能は正常に動作するといえる状態にあります。

最後に各種デバイスでの充電状況を確認しました。

確認に使用したのは、iPad 10、iPhone SE(第2世代)で、高速充電が正常に充電が作動していることを確認できました。

・そこまでオシャレか…?

デザイン性をウリにする製品のレビューで最も言ってはいけないことですが、「至って普通のデザインでは?」と感じます。

筐体のデカさも相まって、威圧感がすごい

普段のエレコムのデザイン性を考えれば、確かに「頑張った」とはいえそうですが、だからといってデザイン性が良いかと言われれば否であり、ありきたりなデザインのように感じます。

特に、高級感を出すための革風のプラスチック加工が余計に安っぽさを演出しており、シルバーもいかにも「プラスチックを塗装しました」感が出ています。

筆者が普段から、Apple や Belkin に代表される「引き算のデザイン」に慣れているせいもあり、本製品のような「足し算のデザイン」はゴチャゴチャした印象を受けます。背面が光る某何もない電話や、ゲーミングを謳う製品に何か通ずるものがあり、少なくとも筆者の好みではありません。

・総評

欲しいなら買えば良い。

本製品はそんな製品です。充電器としての性能に問題はなく、基本的には購入を推奨できます。しかし、デザイン性を謳うわりにそこまでデザインが良くない点、筐体サイズが昨今の20W充電器と比較して大きい点は気になるポイントです。

同社の Stylxyシリーズには、USB-C 充電器の他にもケーブルとモバイルバッテリーもラインアップされています。この3点のデザインが統一された製品というのは珍しいため、トータルで揃えたいという方には大きなデザイン的メリットがあるでしょうが、単品ではそこまでメリットはないように感じます。

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