みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。
今回は、Belkin より販売が開始された BoostCharge Pro 200W 4ポート GaN 急速充電器をレビューします。
開封
パッケージ
内容物は本体、電源コード、取扱説明書
本体
電源コードはミッキー型
USB-C ポート
インジケータは白色
裏面にはゴム足付き
想像の1.5倍大きい
筆者はこれまで数台のマルチポート USB-C 充電器を見てきましたが、それらと同じような感覚で本製品を想像していました。
しかし、いざ実物を前にすると過去最大級のサイズ、重量で、かなり驚きました。
妙に馴染み深いと思ったらパスポートとほぼ同じサイズ
本誌でレビューした他の製品よりも大きさが際立つ
本製品は、据え置き型の充電器であるため、重量は重い方が動きにくく、むしろ良いくらいですが、本体サイズに関しては少し大き過ぎるように感じます。
同じ200Wかつ、ポートが2つ多い Satechi（左）の方がコンパクトになっており、本製品は白色の本体色と相まってかなりの存在感を放っています。
純然たる USB-C 充電器の最高傑作
筆者が純然たる4ポート USB-C 充電器を手に入れたのは、2022年の Satechi 165W USB-C 4-Port PD GaN Charger が初となります。
その後も、いくつかのマルチポート充電器を紹介してきましたが、一番最初に手に入れた製品がずっと最強という状態が長らく続いており、これを超える物が登場しませんでした。
その間にも、USB-PD EPR（140W出力）に対応した MacBook Pro 16 が登場し、MacBook を充電できるW数が70Wスタートになったりと、デバイスの事情は目まぐるしく変化し続けました。
いくら、登場時に最良の仕様を持っていたとしても、時代の進行による陳腐化は避けて通れないものであり、Satechi 165W も近年では限界を迎えていました。
これ1台で全てのデバイスの充電ができる
そんな中、合計最大200W、3ポート使用時でも140W出力が可能、4ポートで70/70/30/30Wという現代のデバイス事情にマッチした本製品が登場しました。
筆者は本製品の存在を CES24 で知った時から、発売開始を心待ちにしており、実際に使用してみても、自身が求めていた USB-C 充電器に限りなく近い製品であると確信しています。
勿論、その理由は、筆者が使用する MacBook Air 13 M2、iPad Air 6、iPhone 15 Pro などを全て同時に高速充電でき、必要であれば140W出力もできるというスペックの高さ以外の何者でもありません。
Satechi 165W の登場から2年以上が経過し、ようやく、自信を持って読者の皆様にオススメできる製品が登場したことに嬉しさを隠せません。
本体の仕様を確認
USB-C ポートの Power Data Object（PDO）と USB-PD 以外の急速充電への対応の有無、各ポートの過電流に対する保護機能を確認しました。
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- PDO 140W
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- PDO 100W
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- PDO 60W（3A）
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- PDO 70W
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- 対応する急速充電規格（140W）
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- PDO 60W
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- PDO 30W
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- 対応する急速充電規格（60W）
確認の結果、メーカーが提供する PDO と実際の PDO が一致していること、各ケーブルの識別ができていることも確認できました。
次に、過電流に対する保護機能の動作状況を確認しました。
過電流に対する保護機能は、異常発熱・出火などを防ぐ目的の保安機能として充電器には必要不可欠なものです。
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- 5V/3A
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- 9V/3A
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- 15V/3A
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- 20V/5A
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- 28V/5A
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- 20V/3.5A（70W）
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- 20V/3A（3Aケーブル）
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- 20V/5A（5Aケーブル）
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- 20V/3A（60Wポート）
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- 20V/1.5A（30W）
確認の結果、USB-C ポートの過電流保護機能はいずれも+0.5A~0.9A程度で動作することが確認でき、保護機能として有用に動作することを確認できました。
最後に、各種デバイスへの給電状況をチェッカーを使用して確認します。
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- MacBook（70W）
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- iPad（30W）
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- iPhone（23W）
確認に使用したデバイスは、MacBook Air with M2、iPad Air 6、iPhone 15 Pro の3機種で、全てのデバイスで高速充電が動作していることを確認できました。
使用感
ここまで向かうところ敵なしのように見える本製品ですが、唯一といえるけれど、致命的な欠点が存在します。
スタンドもあればなお良かった（Satechi の物を流用）
それは、使用するポート数に変化が生じた際に、瞬電が発生するという物です。
これにより、使用中にデバイスの増減を行うと、一旦充電が停止され、再び充電が開始される。すなわち、充電開始音やバイブレーションが全てのデバイスから一斉に鳴り出します。
この現象は耳障りで非常に不快感を感じ、筆者はかなり嫌いな仕様ですので、本製品にこの仕様があるとわかった時点で、かなりガッカリしました。
とはいえ、140W出力に対応したマルチポート製品で、瞬電がないものは現時点で確認しておらず、この点に何らかの技術的な壁があり、現時点ではどのメーカーも解決には至っていないのかもしれません。
総評
4ポート USB-C 充電器を買うならコレ。
本製品はそういえる製品だと思います。先述の通り、瞬電があるのは非常に残念なポイントではありますが、基本的な仕様に問題がなく、利便性にも富んだ出力構成で、USB-C 充電器としては珍しく長期間に渡る仕様ができるのではないかと感じています。
さらに、デザイン面についても Belkin らしい Apple 製品とマッチするシンプルかつ、白いデザインであるため、どんなシーンでも使いやすいものとなっています。
4ポート USB-C 充電器としては、非常にリーズナブルで完成度の高い製品ですので、購入を検討している方は本製品を購入してはいかがでしょうか。
