本誌で使用する USB Power Delivery(USB-PD)充電器の評価指針です。
必ず確認が行われるもの
USB-PD 充電器のレビュー記事を作成するにあたり、以下の4項目はいかなる場合でも確認します。
- Power Data Object(PDO)
- 対応する急速充電規格の確認
- 過電流保護機能の有無・動作点
- 使用中の発熱
1は、メーカーが表示する製品仕様と実際の製品の仕様が一致しているかを確認し、景品表示法上の問題がないかを確認しています。また、規格に沿わない出力仕様がないかも合わせて確認します。
2は、USB Power Delivery の仕様書において禁止されている、USB-PD 以外の急速充電規格への対応の有無を確認します。
3は、過電流(必要以上の電気を流すこと)の恐れがないか、またそのような状況下で過電流からデバイスを保護する機能が実装されているか、常識的な範囲内で動作するかを確認します。
4は、使用中に過剰な発熱がないかを確認します。40度以上で「低温やけど」50度以上で「高温への注意」60度以上は「使用上の注意」を表記します。40度以下であれば、温度に関する言及は行いません。
原則として実施されるが、場合により行われないもの
上記3チェックを実施した後、問題が見受けられなければ以下の項目を確認します。
- 実際のデバイスを使用した充電
1は、評価を行う USB-PD 充電器に合わせ、MacBook、iPad、iPhone などを使用して実際に充電がなされている状況を確認するものです。
評価基準
本誌では、上記5チェックの結果を鑑みて、評価(A)を行います。この評価は USB-PD 充電器の基本仕様を評価するものです。
5チェックの内、いずれか1点でも問題があれば評価低下となり、重大な問題が認められた場合はその点数や発生基準に関わらず、「不推奨」とします。
評価(A)は、常に実際に得られたデータを元に実施され、そのデータを明確に提示します。また、必要があれば追加チェック、根拠となるデータの追加公開を行います。
評価(A)が完了後、評価(B)を行います。この評価は USB-PD 充電器の使用感やデザイン性などのユーザーエクスペリエンス(UX)を評価するものです。
評価(B)は、執筆者の感性がベースとなるもので、評価の一貫性を保つ努力は行うものの、評価時期・環境などにより評価が上下します。
評価(A)と評価(B)が合わさったものが最終評価となり、要約が総評に書かれます。
サーチエンジン上の星の数
本誌では、サーチエンジンの表示結果上でのみ星の数を使用した製品評価目安を提供しています。
この評価は、5段階で行われ、小数点以下を含まない 1、2、3、4、5 のいずれかの星の数が付与されます。
各星数の評価目安は、以下の加点方式を採用しています。
- 星1つ:製品を市場にリリースしたことに対する評価(最低ランク/全ての製品に必ず付与されるもの)
- 星2つ:製品の完成度が低く、推奨できないもの
- 星3つ:一定の完成度には達しているものの、いずれかの減点基準に抵触したもの
- 星4つ:製品の完成度に問題はないものの、改善すべき点がある、UX が不足しているもの
- 星5つ:非の打ち所がなく、全ての人に自信をもって推奨できるもの
なお、この評価はあくまでも視覚的に評価の目安を提供するものであり、最終的な評価はいかなる場合でも記事に記載されます。
その他の重要な情報
- 本誌ではいかなるメーカーからも金銭による評価の変更を受けていません
- 本誌ではいかなるメーカーからも商品の提供を受け、製品評価を行なっていません
- 常に中立的立場から評価を行います
- 製品評価はあくまでもその製品に対するもので、同じメーカー製であったとしても、過去の評価が現在の評価に影響を及ぼすことはありません
- 公開した記事はいかなる場合でも非公開化はいたしません
- 過電流保護のチェックに使用する機材は、電子負荷抵抗器と呼ばれる機材を使用します。この機材は USB-PD 製品の試験に特化したものではなく、一般的な電気製品の試験時に使用されるものです
この評価指針は、2022年11月以降に公開される記事に適用されます。なお、これ以前の記事でも一部の記事はこの基準に準拠しています。