みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe(@WWDC1999)です。

新型MacにiPad。出ましたね。
さて。今回も毎度お馴染みとなっているApple Special Event終了後の総括記事をお届けしていきたいと思います。

・新型MacBook Airが登場

MacBook Airといえば、Steve Jobs氏がマニラ封筒からラップトップを出すというパフォーマンスをした名機種です。そんな名機種が、発表10周年の節目に当たる2018年に久々に大型アップデートを受けました。

まず、一番変化が分かりやすい点として、カラーラインアップでしょうか。
近年のMacというかAppleにありがちな、ゴールド、シルバー、スペースグレイのラインアップがMacBook Airにも加わりました。

新型MacBook Airには、13.3インチのRetinaディスプレイが搭載され、Touch IDも搭載。Apple T2チップによる高度なセキュリティー管理機能も追加されました。

CPUには第8世代Core i5 Processor、8GB RAM(最大16GB)、128GBのSSD(最大1.5TB)を搭載し、本体左側面にThunderbolt 3ポートを2ポート搭載しています。また、トラックパッドが20%大型化され、キーボードには、第3世代のバタフライ式キーボードが採用されています。

また、スピーカーの音量が25%増幅、バッテリー駆動時間はMacBook Airらしく最大12時間のロングライフとなっています。

さらに、本体サイズは前モデルから17%小型化されており、厚さも15.6mmと前モデルから10%薄型化され、重量も約1.2Kgへと軽量化されています。

個人的な印象としては「かなり頑張ったな」と思えるアップデートで、特にThunderbolt 3を2ポート搭載したのはかなり評価できるポイントです。USB-Cからの充電となりますから、モバイルバッテリーでの充電やeGPUの利用などがMacBook Airでも可能となったのは、かなり嬉しいポイントです。

なお、価格は¥134,800〜となっており、本日より予約受付を開始し、2018年11月7日に発売されます。

・2014年以来初のMac mini

長らくアップデートが加えられていなかったMac miniですが、4年の歳月を経てようやくアップデートが加えられました。

新型Mac miniは、iMac Proのようなスペースグレイのボディが特徴で、Intelの第8世代Coreプロセッサ(4コア)を標準搭載し、パフォーマンスは2014年モデルと比較して5倍向上しており、CTOでプロセッサは6コア、RAMは最大64GB、SSDは最大2TBまで拡張可能となっています。

インターフェイスは、Thunderbolt 3ポートを4つ搭載し、USB-Aポートを2つ、10Gb EthernetポートやHDMIポートを搭載しています。

これまでのエントリー向けという立ち位置から、ハイエンド向けへとシフトされた印象の新型Mac mini。iMacなどと同様、既存の端子を残しつつもThunderbolt 3がベースとなった端子構成に変更されています。また、スペックもMac mini史上最高となっており、これまでよりも、よりパワフルな作業をサポートしてくれそうです。

なお、価格は¥89,800〜となっており、本日より予約受付が開始され、2018年11月7日に発売が開始されます。

・新型iPad ProはFace ID搭載

今回の発表会で最も時間を割かれた製品が「iPad Pro」でした。

新しいiPad Proは、11インチと12.9インチのLiquid Retina ディスプレイを搭載し、ホームボタンが廃止された全く新しいデザインが特徴となっています。また、ベゼルがより狭くなり、フルディスプレイ化されている点も特徴です。

厚みは5.9㎜と前モデルよりも15%薄型化され、新たにFace IDが搭載されています。

プロセッサには100億のトランジスタを搭載した「A12X Bionic」チップが搭載され、シングルコアで35%、マルチコアで90%高速化され、GPUは前世代より2倍高速化されていて、初代iPadに比べると1,000倍高速化されているということです。

また、ストレージは最大1TBが選択可能となっており、ポートはLightningからUSB-Cに変更され、USB-Cポートを利用して外部ディスプレイに接続したり、「iPad Pro」からiPhoneなど他のデバイスを充電することも可能だとしています。

個人的な印象では「思ったほどベゼルレスにならなかった」新型iPad Proですが、皆さんはどうお考えでしょうか。おそらく、比率的には同じく液晶ディスプレイを搭載したiPhone XRのベゼルと同じくらいの間隔に仕上げられているかとは思いますが、本体サイズが大きいだけあって、かなり太い印象を受けました。とはいえ、有機ELを搭載しようものなら大幅な価格増になることでしょうし、これはこれで良いのかもしれません。

価格は11インチモデルのWi-Fiモデルが¥89,800〜、Wi-Fi+Cellularモデルは¥106,800〜、12.9インチモデルはWi-Fiモデルが¥111,800〜、Wi-Fi+Cellularモデルは¥128,800〜となっており、本日より予約販売が開始され2018年11月7日より販売が開始されます。

・新型iPadに合わせApple Pencilもリニューアル

新型iPad Proの登場に合わせ、第2世代の「Apple Pencil」も同時発表されました。新型iPad Proにマグネットで取り付け可能な他、取り付けると自動的にワイヤレスで充電が開始され、Apple PencilをiPad Proから取り外すと自動的にiPad Proのディスプレイがオンになる機能が搭載されています。

また、キーボード搭載フォリオケース「Smart keyboard Folio」も合わせて発表されています。

価格はApple Pencilが¥14,800、キーボード類が¥9,800〜となっています。

・MacBook Proに新しいGPUオプションが追加

個人的に地味に大きな変更だと感じているのが、MacBook ProへのGPUオプションの追加。

新たにAMDの「Radeon Pro Vegaグラフィックス」が選択可能となり、ビデオ編集や3Dデザイン、レンダリング作業でグラフィックスパフォーマンスが最大60%高速化されるということです。

なお、この新しいオプションの提供は来月より開始される予定となっています。

・総括

個人的にこのイベントを総括すると、「かなり真剣度が伺える発表」だったと感じています。

長年、目立ったアップデートを行って来なかったMacBook AirやMac miniに対し、最新の仕様に合わせたアップデートを行い、これまでの新旧デバイス毎の「いびつさ」が解消されつつあります。また、iPad Proに関しても来年辺りに有機ELモデルとしてリニューアルされそうな気もしますが、現時点では十分と言える仕上がりだと感じています。

とはいえ、MacBook Airのリンゴマークが光らない仕様や、iPad Proの突起したカメラについては残念ですし、引き続き改善を求めたい部分ではあります。また、新世代ワイヤレスネットワーク接続規格のWi-Fi 6や5Gが来年に控えた今、これらに対応しないデバイスを購入するということにもやや気が引ける部分もあります。

 

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