みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、Belkin Cubic Charger 67W をレビューします。本製品は、主にモバイルデバイス向けの2ポート充電器で、iPhone と iPad を同時充電するというような使い方が想定された製品です。

 

開封

パッケージ

日本語大丈夫ですか?

内容物は本体と取扱説明書類

本体

スイングプラグ式

USB-C ポート

同系列の製品との比較

本製品のデザインは、昨年より販売されている Belkin Cubic Charger 45W と同じ系統となっています。

大きさは二回りほど大きい

ポート数の差が大きさに如実に出ている

45Wと67W製品かつ、ポート数も異なる両製品ですが、筆者は「意外と差は少ない」と感じました。

両製品には出来ることに大きな差がありますが、この程度のサイズ差ならば、本製品を選んだ方が汎用性が高いように感じます。

重量に関しては、実測値で115gと、58gのそれと比べると倍ほど異なります。しかし根本的に115gという重量が、2ポート USB-C充電器の中では軽量な部類であるため、重量の部分で問題になることはまずないでしょう。

本体の仕様をチェック

USB-C ポートの Power Data Object(PDO)と USB-PD 以外の急速充電への対応の有無、各ポートの過電流に対する保護機能を確認しました。

PDO や急速充電規格の確認からわかる範囲で、問題は確認されませんでした。

次に、過電流に対する保護機能の動作状況を確認しました。

過電流に対する保護機能は、異常発熱・出火などを防ぐ目的の保安機能として充電器には必要不可欠なものです。

確認の結果、過電流保護機能は+0.3〜0.5A程度で動作することが確認でき、有効な保護機能を有することを確認できました。

最後に、各種デバイスへの給電状況をチェッカーを使用して確認します。

確認に使用したデバイスは、MacBook Air with M2、iPad Air 7(M3/13inch)、iPhone 17 Pro の3機種で、すべてのデバイスで高速充電が動作していることを確認できました。

待機電力ゼロ技術はわからなくもない

普通の USB-C充電器では差別化が難しいため、本製品から Belkin は待機電力ゼロをセールスポイントに謳いはじめました。

同社は、一般的な USB-C充電器と比較して、年間最大95%の待機電力を削減するとしています。仮に、東京首都圏の全ての人が本製品を使用すれば、年間約1.5億kWh以上、約20億円の電気料金、49万世帯の月間電力使用量を削減できるとしています。

カーボンニュートラルが重視される昨今において、この方向性は間違いではないものの、個人が使用する場合の効果はほぼありません

というのも、同社は本製品の年間待機電力を0.0438kWhとしています。東京電力管内の1kWh辺りの電気料金が、一般家庭では30円であることを考えると、仮に既存の充電器の待機電力が約0.876kWh(年間)であったとして、¥26.28が¥1.31になるだけで、本製品を使用した個人が削減できる年間電気料金は微々たるものです。

確かに待機電力は検出されないけれども

この積み重ねが〜というのは勿論わかりますが、スケールメリットあってこその話であるため、この件については「そんな話もあったね」程度で流しておくのがちょうど良いかと思います。

また、電気料金の安い関西電力や九州電力管内にお住まいの方は、さらにメリットが薄れてしまい、より必要性に疑問を感じるでしょう。

使用感

安定性や信頼性に重きをおき、気をてらったことはしないのが Belkin の良さです。

今回も同社のその特徴がよく出た製品となっており、基本的な充電性能や仕様になんら不満を持つことはありません。

完熟の域に達している

また、時期的に重視されそうな iPhone 17 シリーズの20分で50%の高速充電(67Wポート単独使用時)にも対応しており、基本的に必要とされる全ての機能を有しているといっても良いでしょう。

サイズや重量も、近年発売された2ポート65W付近の USB-C充電器と遜色なく、この点からも不満を感じる人はまずいないでしょう。

総評

質実剛健な充電器。

本製品を一言で表現するならば、この言葉が最もしっくりきています。

見た目や中身に特に目立った特徴はない充電器ですが、基本的な充電性能がしっかりしており、誰が使っても困らない製品となっています。

2ポート USB-C充電器の購入を検討している方は、本製品を購入してはいかがでしょうか。