以前からお伝えしている、Appleとアイルランドのデータセンターを巡った小競り合い。
いよいよ、この小競り合いも終焉の時が来たようです。
先日、アイルランド首相のLeo Varadkar(レオ・バッカー)首相とApple Parkで面会したTim Cook(ティム・クック)CEOでしたが、本題であるデータセンターの話題には一切触れずに面会を終わらせ、首相が諦めムードを漂わせていました。その後、特に大きな動きはありませんでしたが、今月21日に事態が急変しました。
Appleは2014年まで、同国に2つの子会社を設置し、資金運用操作と同国の課税優遇措置を利用し、5年間で1,200億ドル(約13.39兆円)以上の利益を得ていたとされています。この方法はダブルアイリッシュと呼ばれ、様々な企業で利用されていましたが、2014年にEU各国の反対により禁止されました。
その後、欧州委員会はダブルアイリッシュを黙認していた国に対し、追徴課税を要求。Appleもこれに該当していましたが、アイルランド政府はデータセンターの話を進めるために、Appleに対し通達や請求は行っていませんでした。
ところが、データセンターの話で両者の関係が完全に冷え込んだからか、130億ユーロ(約1.73兆円)の追徴課税を支払うよう通達を出したようです。
これにより、両者の関係は完全に破綻したと考えられ、Appleは追徴課税を支払い、同国の営業規模を縮小する可能性が高いと思われます。
Via: Bloomberg
最終更新日:2018年1月25日