みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。
筆者が本稿を執筆しているのは、iPhone 17 Pro の発売日。すなわち、iPhone 16 Pro が名実ともに型落ちとなった日です。
そうならなければ、書けなかった話を半年間温め続けていましたので、それを解禁しようと思います。
動作が遅いフラッグシップモデル
筆者は、iPhone 15 Pro の後継機として、発売日より1年間 iPhone 16 Pro を使用し続けてきました。
その間に、Apple Intelligence が日本でも提供開始となりました。
この出来事が iPhone 16 Pro を史上最低の iPhone に変貌させた出来事でした。
iPhone 16 Pro
Apple Intelligence を有効にして以降、iPhone のグラフィック性能が低下し、アプリの切り替えやスクロールなど、アニメーションが発生する際に、明らかにカクつくようになりました。この現象は、同機能をオフにすると発生しないことから、Apple Intelligence を利用することによるバックグラウンド動作の増加に性能を取られ、処理落ちしているものと考えられます。
iOS のアップデートで多少は改善されるのかと思い、半年間最新の iOS を適宜適用し続けてきましたが、症状が改善されることはありませんでした。
結局のところ、この現象の全ての原因は、AI 動作に最も重要なVRAM容量が iPhone 16 Pro は 8GB(Apple 非公式値)であることの弊害であり、最新のフラッグシップモデルの性能がカスという最悪の状態に陥っていました。
Apple Intelligence を切れば良いのでは?は違う
動作が遅いのであれば、Apple Intelligence を切れば良いのでは?と思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、筆者はこの考え方には懐疑的で、iPhone 16 シリーズ最大のセールスポイントが Apple Intelligence 対応であったことを考えると、それに十分な性能を有していない。というのは、そもそも違うでしょう。
また、筆者個人的にメールの要約は非常に便利に使っており、メッセージの返信を考えてくれたり、Visual Intelligence もなんだかんだで使用しています。
文明の力を手に入れてしまった以上、それを手放すのはそう簡単ではありません。この半年間は Apple Intelligence の利便性を iPhone の動作速度の低下と引き換えに、使用し続けるしかありませんでした。
iPhone 17 Pro でどうなったのか?
そんなことは Apple も把握済みだったのか、iPhone 17 Pro の VRAM は 12GB(Apple 非公式値)となりました。
iPhone 17 Pro
案の定、この半年間、筆者が不満を持ち続けてきた処理落ち問題は見事に解決されており、iPhone 17 Pro に歓喜すると同時に iPhone 16 Pro に対する筆者の評価が「史上最低の iPhone」となりました。
そして、iPhone 17 Pro がここ数年で最も買ってよかった iPhone となりました。(デザインはまぁ)
なぜもっと早く言わなかったのか
これを読んで、もっと早くに言い出せば購入の参考になった人もいたのでは?と思われるかもしれません。
しかし、筆者は Apple の株主であり、売上のウェイトが重い同社の最新フラッグシップスマートフォンを批判することは絶対にできません。
一個人の落書きがそこまでの影響力を持つとは到底思いませんが、利益の享受を最大目的とする株主という立場の人間により、一人でも「買わない人」が出るのは、巡り巡って自分自身に帰ってくる話であり、媒体(本サイト)としての責任よりも重いものです。
また、一般論として、ソフトウェアの成熟には一定の期間が必要であり、たかだか数ヶ月でその良し悪しを判断することも軽率でしょう。
ただし、今回のようにハードウェアの性能向上によりソフトウェアの体験が結果的に向上されるのであれば、それはハードウェアの問題であり、一定の期間で見切りをつけても良いと筆者は思います。
こういうことをいっていると、iPhone 17 Pro の扱いにもあらぬ疑いをかけられそうですが、こちらは本当に良い機種だと思いますので、必要だと感じる方が購入する分には価値のあるものだと思います。