みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。
今回は、Anker より販売が開始された「Anker 3.5mm Audio Adapter with Lightning Connector」(Anker ライトニングUSB & 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ)をレビューします。本製品は、Apple の MFi 認証を取得した Lightning to 3.5mm オーディオ変換アダプタで、高耐久、ロスレス、高い互換性をウリにした製品となっています。
なお、今回のレビューで使用する機材は、iPhone は iPhone SE、 イヤホンは SHURE SE846 です。
・Photos
本体
Apple 純正品(下)と比較するとケーブル長が4cm程度長い。
使用時イメージ
・音質について
本製品が既存のイヤホンの音質に与える影響について一言でいってしまえば、「高音強調化」です。
iPhone SE の 3.5mm イヤホンジャックに直接イヤホンを接続した場合と比較して、かなり音がキラキラ系に変化し、高音が強調される傾向にあります。基本的な音質は、Apple 純正の Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ(こちらも高音強化系)と大差ありません。強いていうならば、純正品の音がカスカスになる現象が幾分かマシという感じでしょうか。
そもそも、MFi 認証を取得している時点で、Apple 純正品と内部構造はほぼ共通であると考えられ、独自の音色を出すというのは、余程音にこだわりがないメーカー以外は行っていないと考えるのが妥当なところです。これをどう捉えるかは、人それぞれかと思いますが、私としてはキャラクターに欠けると感じました。
普段、私は DAC+SE846 で音楽を聴いているので、それと比較した場合の感想ではありますが、Hi-Fi(原音に忠実な音を出す)こそが音の基準だと考えている人間には、味付けが濃すぎる印象です。悪くいうと、SE846 最大のメリットである音の忠実性を壊してしまうものです。
・総評
音に関して誰よりもこだわりが強く、数多くのオーディオ製品を酷評してきた私が出す結論は、「Apple 純正品を買うくらいならば本製品を買えば良い」です。
先述の通り、Apple 純正品と比較して「やや」音が良い点に加え、ケーブル自体の耐久性は Apple 純正品よりも優れていることが手に取っただけでも十分にわかります。そのため、Apple 純正品を購入するくらいなら、価格差もそこまでない本製品を選ぶ価値は十分にあるかと思います。
但し、私のような音の変化に敏感で、特定の音にこだわる方は手出ししない方が無難な製品だと思います。