みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。
今回は、先日より Anker から販売が開始された「Anker PowerPort Atom PD 2」をレビューします。
本製品は、本体に2ポートのUSB-Cポートを搭載しているUSB-PD対応の充電器で、最大60Wの出力が可能となった製品です。
それでは、早速確認していきます。
・開封
パッケージ
内容物は本体と取扱説明書。
製品本体
本体底面に本体の仕様などが記載されている。(クリックで拡大)
・使用感
本製品は、1ポート最大60W、2ポート使用時は30Wずつの出力が可能になっています。
この仕様は、MacBook Air(30W)と iPhone・iPad(18W)を十分な速度で充電できるもので、多くの人が満足する性能なのではないでしょうか。実際、筆者もこの構成で本製品を使用していますが、特に不満に感じる点はありません。
・本体の仕様をチェック
本製品は、販売ページなどの情報では、本製品のPDO(出力)は 5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3A(2ポート合計最大60W)に対応していると表記されています。
PDO は表記よりも大きい値の場合、デバイスを過電流により破損させる恐れがあり、小さい場合は景品表示法上の問題が生じます。また、USB- PD 規格では USB-PD 以外の急速充電への対応を禁止しています。
確認の結果、メーカーが提供する PDO と実際の PDO が一致しており、問題点は見当たりませんでした。また、USB-PD 以外の急速充電規格は一切サポートしておらず、USB-PD 規格を厳格に守った仕様となっています。
また、保護機能に関しても、PDO以上の電圧が要求された場合、自動的に出力が停止されることを確認しており、その誤差も0.3A程度であったことから、安全性も確保されているといえます。
なお、本体にある2ポート共に同じ結果を示している為、今回は上側のポートの結果を掲載しています。
・Apple製品で充電状況をチェック
これ自体、あまり意味を持つ確認ではありませんが、MacBook Air と iPhone 8 を利用して充電状況を確認します。
MacBook Air 2018 を充電した場合、付属の充電器よりも高い60Wでの充電が行われていることが確認できました。
また、この状態で iPhone 8 を接続した場合、30Wまで出力が低下しましたが、iPhone 8 は18Wでの高速充電、MBA は30Wでの充電となっていました。
なお、両ポートから30Wの出力を5時間程度行った場合でも、最大45度程度と、同種のアダプタの発熱としては非常に少なく、新素材GaNが有用に作用していると考えられます。
・総評
多ポートのUSB-PD充電器が欲しい人は、これを買えば間違いない。
本製品は、規格違反品が溢れるPD製品の中で、購入を十分に推奨できる製品に分類できる製品です。
MacBook を充電しながら、iPhone や iPad の高速充電ができるなど、使い勝手も良い製品となっていますので、これからUSB-PD充電器を購入される方は、本製品も検討してみてはいかがでしょうか。