みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

この記事では、スマートフォンやタブレットを充電するための充電器に書かれている20Wと30Wの違いをご紹介します。

結論

早い話、この2つは充電速度が異なり、20Wよりも30Wの方が高速に充電することができます

これら2つは、USB Power Delivery(USB-PD)という規格に対応した製品であり、USB-C 充電器のW数としては最もベーシックな部類に入ります。

ただし、デバイス毎に最大W数が異なっており、20Wまででしか充電できないデバイスを30W充電器で充電しても、充電速度が20Wより高速になるということはありません。

逆に30Wで充電できるデバイスを20Wで充電した場合、安全性などに問題はありませんが、充電速度の低下や充電ができないといったケースに遭遇します。

各種デバイスの対応状況やオススメのW数は、こちらを合わせてご覧下さい。

オススメはどちら?

20W充電器と30W充電器のどちらがオススメか?と聞かれれば、筆者は30Wをオススメしています。

その理由は、直近2年に発表されたスマートフォンやタブレットの多くは、おおむね25W〜30W充電に対応しており、20W充電器ではフルスピード充電ができなくなってきています。

iPhone も20〜27Wで充電される

また、スマートフォン以外にもタブレットやラップトップでも同じ充電器を使用したいという場合、20W充電器はこれらのデバイスの充電には不向きであり、最低でも30W充電器が必要なものが多くなっています。

そのため、多様なデバイスで使用する場合や、将来の汎用性を考慮すれば30W充電器一択となります。

でも…

ここまで、30W充電器をオススメしてきましたが、この2つを充電速度を比較すると大きな差異はありません

実際、iPhone 15 Pro(iOS 17.0.3)を使用して、バッテリー残量が0%の状態から30分間でどれだけ充電できるかの比較を行ったところ、以下のようになりました。

ついでに12W(2.4A)と15Wの結果も添えておきます

充電器としては、10Wもの差がある20Wと30W充電器ですが、30分間の充電速度では1%の差しかなく、スマートフォンを充電する上では、もはや誤差の範囲としかいえません。さらに、0 – 100% の充電時間に関しても、両者とも1時間30分前後と、明確な違いがあるとはいえない結果でした。

ただし、iPad や MacBook Air では明確な差が出ますので、差異がないのは、あくまでも iPhone(スマートフォン)に限った話になります。

そのため、スマートフォンの充電のみを行うのであれば、費用対効果を考えても、20Wで十分といえるでしょう。

オススメ製品

本誌では、過去に様々な USB-C 充電器のレビューを行ってきました。

その中から、読者のみなさまにオススメできる20〜30W充電器を2つご紹介しておきます。(製品名をクリックでレビュー記事に)

Anker 312 Charger (20W)

小型・軽量な筐体かつ、使用中の発熱もほとんどない非常に優秀な充電器です。古い iPhone に同梱されていた 5W 充電器とほぼ同じサイズであり、万人に使いやすい製品となっています。

Belkin USB-C 充電器 with PPS 60W

本製品は、1ポート最大30W、2ポート同時に30W(合計60W)の出力が可能で、 iPhone・iPad を2台同時に最速で高速充電することが可能です。

また、コンセントのプラグが折り畳める仕様となっています。これは、持ち運び時にカバンの中で暴れても、他の物を傷付けにくいというメリットがあります。

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