iPhoneといえば、ひと昔前までは最低構成のモデルが649ドルで販売されていましたが、その649ドルはAppleにとって年々負担増となっていたのかもしれません。

本日、民間市場調査会社のIHS Markitが公開したレポートによると、iPhoneの原価が(開発費や流通費などを除いた単純な製造コスト)この6年で2倍にまで上昇していたことが判明しました。

今年発売されたiPhoneといえば、「iPhone X」が思いつかれますが、その製造コストは370.25ドル(約¥41,460)。2011年に発売されたiPhone 4sの製造コストが196ドル(約21,950円)であったことを考えると、約2倍程度まで製造コストが上昇していることになります。

とはいえ、iPhone Xはこれまでの「iPhone」とは一線を画す存在であり、直系といえそうなiPhone 8で比較すると+58.87ドル(約¥6,600)約1.3倍の増加にとどまっており、ストレージが16GBから4倍の64GBになっていること、性能の大幅な向上を考えると、そこまで大きなコスト上昇とはいえません。

iPhone XはOLEDディスプレイの搭載などで製造コストがiPhone 4sと比較すると2倍と大幅に上昇していますが、価格の上昇幅は649ドルから999ドルと1.5倍ほどに抑えられています。また、Appleの営業利益(手元に入る金額)も、約450ドル〜600ドル(約50,000円〜67,200円)と、ほぼ一定となっていることも確認できます。

今回の調査結果は非常に信ぴょう性の高いものとなっており、iPhoneの販売価格上昇は真っ当なものであるといえそうです。

ちなみに、米国では最低構成649ドルを貫いていますが、日本では4sが¥46,080、5が¥51,360、5sが¥68,040…etc。(全てSoftBank 16GB版)と為替の影響以外にも不可解な値上げが行われています。この価格変動については皆様のご想像にお任せします。

 

Via: IHS Markit

最終更新日:2018年1月25日