みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

この記事では、エレコムより販売されているワイヤレスイヤホン FAST MUSIC TWS10 LBT-TWS10WH をレビューします。本製品は2020年秋より販売されている、左右独立型の Bluetooth イヤホンです。

なお、筆者は本製品を某所でロゴ入りノベルティで入手しており、一般販売されているものと仕様やデザインが異なる可能性があります。それに加え、イヤホンに関しては SHURE SE846 オーナーであり、音に対する考え方が極めて偏っています。

これらには留意した上で、お読み下さい。

※ノベルティ配布元からの依頼により、ロゴやその他の企業が判別できる情報は Photoshop で削除しています。

・開封

パッケージ

内容物は、本体、イヤーピース(S/M/L)、充電用ケーブル、取扱説明書

本体

よくあるワイヤレスイヤホン

充電端子は MicroUSB

イヤホン本体

・音質

Apple の AirPods シリーズを除き、イヤホンで最も重要視されるのは音質であるはずです。

本製品の音質は、特段耳障りな音はない「比較的まろやか」な印象です。安価なイヤホンにありがちな、低音を強化して、音質を良いと感じさせる手法は本製品でも採用されていますが、中音〜高音域の耳に刺さるような不快な音は少ない印象です。

筆者は、SONY を筆頭に音響各社を困らせることに定評のある、CAPSULE や Perfume に代表される所謂、「中田サウンド」を愛する人間です。

そのため、本誌のオーディオ機器のレビューは、全て中田サウンドが使用され、厳しい評価が下されがちです。しかし、本製品は各社が苦戦する中田サウンドにおいても、比較的無難な音を出しており、やや高音に厳しさは感じるものの、全体的に良好な仕上がりだと感じました。

これが先述した、比較的まろやかという評価の理由であり、¥3,000未満のワイヤレスイヤホンとしては上出来だと思います。

・使用感は割と最悪

音質に関しては、まずまずの出来の本製品ですが、それ以外の部分が割とグダグダなように感じます。

その最たる部分が、バッテリー残量インジケータの場所と表示方法です。

この位置にインジケータがあるのは初めて見た

本製品のそれは、本体のフタを開けなければバッテリー残量を確認できない構造となっている上、ランプは白色LED1灯式であるため、点滅パターンの切り替えによる残量表示となります。

これは、バッテリー残量を確認するために、インジケータの点灯パターンを記憶しておかなければならず、非常にわかり難いものです。

さらに、LEDの輝度も低いため、よく晴れた昼間などでは、ランプの点灯を全く視認することができません。

また、本製品は使用中もイヤホン本体にあるステータスランプが左右共に、一定の間隔で光続けるため、第3者視点で使用している姿を見ると、耳が定期的に光っています。この仕様は中華イヤホンなどではよく見られる光景ですが、あまりにも滑稽であるため、外出先での使用はやめた方が良いでしょう。

とはいえ、夜間に使用すればアンチコリジョンライトの代用となるかもしれませんので、勇気がある方は外で使用されても良いかもしれません。

あとは、本体の充電端子が USB-C でないと言いたいところではありますが、発売年月を考えれば致し方がないかと思います。もっとも、この年代でも USB-C を採用していた製品もあるため、なんとも言い難い部分ではあります。

・総評

細かいことを気にしないならアリ。

本製品の完成度を一言で言い表すなら、これくらいかと思います。音質については価格にしては上出来ですし、根本的にワイヤレスイヤホンでそれについて騒ぐことは、お門違いだと思います。

しかし、ユーザーエクスペリエンスという観点から見ると、お世辞にも良いとはいえない代物であり、過去にいくつかのワイヤレスイヤホンを見てきましたが、ダントツの使い勝手の悪さだと感じました。ですので、この辺りも気にする方は他の製品を選択した方が良いと思います。

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