みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe(@WWDC1999)です。

今回は2017年11月14日より販売が開始されるcheeroさんの新製品「cheero Power Elite 20100mAh」をレビューします。

本製品は、cheeroさんからは久々となる2万mAhクラスのモバイルバッテリーで、cheeroとしては初のType-C入出力、Quick Charge 3.0対応USB-Aポートの搭載が特徴となっています。

今回も、cheeroさんより事前にご提供いただきましたので、開封とガチレビューをしていきます!

※本記事は写真中心の「フォトレビュー」と性能を詳しく見る「ガチレビュー」に分かれています。
みなさまの読みやすい方でお読み下さい。(タブをクリック or タップで切り替えれます)

フォトレビューガチレビュー
・開封&レビュー!

パッケージ(この段階でズッシリきます…)

内容物は本体、本体充電用Type-C – USB-Aケーブル、取扱説明書です。

本体。モバイルバッテリーには珍しいシックな紺色です。

上部には電源ボタン、入出力対応のType-Cポート、USBポートが配置されています。

ポート類について簡単に説明すると、Type-Cポートは本体充電に使用できる他、Type-C – Type-Cケーブルなどを使用すると、MacBookやNintendo Switchなどを充電することができます。また、USBポートはAndroidの一部機種で使えるQuick Charge 3.0に対応しています。

本体裏面にはQualcomm Quick Charge 3.0のロゴがプリントされています。

各ポートからの出力も、スマートフォンの急速充電やタブレットの充電などを難なくこなす性能で、対応機種であればラップトップも低速ながらも充電することが可能です。

iPhone 6sを接続した場合、4.91V/1.53Aと急速充電ができていました。

MacBookへの5.02V/2.94A(約15W)出力ができています。

これまでcheeroさんから出ている2万mAhクラスのモバイルバッテリーは、Power Plus 3 Premiumしかない上、USB端子が3つあるという少し古めの構成でしたので、大容量の割に少し使い辛い印象でしたが、本製品はType-Cポートを搭載することで、MacBookなどの充電もしやすくなり「大容量」というメリットを存分に生かせるようになっています。

このタイミングで2万mAh代のモバイルバッテリーが欲しい!という方にはとても良い製品だと思います。

Apple純正のType-C toLightningケーブルを使えば、Type-CポートからiOS端末を充電できます。

・開封!

パッケージ

内容物は、本体、本体充電用USB-A to Type-Cケーブル、取り扱い説明書です。

バッテリーのレビューに入る前に、付属のケーブルからチェックしていきます。

これまで、cheero製モバイルバッテリーはMicroUSB inポートからの本体充電となっていましたが、今回よりそのポートがType-C、さらに入力の他、出力にも対応しました。(後述有)それに伴い、同梱されている本体充電用のケーブルもMicroUSBからType-Cケーブルに変更となっています。

付属のUSB-A to Type-Cケーブル

ケーブル長は50cmで、モバイルバッテリー本体を充電するだけではなくType-C搭載のスマートフォン、タブレット、ラップトップなども充電できます。

このType-Cケーブル。付属品だからといって侮るなかれ。です。
先日cheeroさんよりリリースされたType-Cケーブルと全く同じ性能(56kΩレジスタ搭載)のようで、バッテリーを買ったオマケで規格に合致した品質の高いType-Cケーブルが1本手に入ります。

コストカットでケーブル別売の製品が増える中、これはナカナカ嬉しいポイントです。

バッテリー本体の方に話を戻しまして…。

本体
シックな紺色とアルミ筐体が合わさり素敵な色合いに仕上がっています。

本体上部には左から、電源ボタン、Type-C入出力ポート、USB-Aポートが配置されています。
Type-Cポートは5V/2.5A入力、5V/3A出力、USB-AはAuto-IC&QC3.0搭載で最大15Wまでの出力が可能です。

本体裏面にはいつもお馴染み各種表記。

本体裏面のUSB-Aポートの近くに「Quick Charge 3.0」のプリントが入っています。

なお、Quick Chargeに対応しているのはUSB-Aポートのみです。
Type-CとQCの相性が悪いのは有名なので、ご存知の方も多いかもしれませんが一応。

cheeroの同容量バッテリーPower Plus 3 Premium(以下PP3P)と比較。

細長ーい

容量は同じですが、構造が全く異なっているので、似かよらないサイズとなっています。
ちなみに、Power Eliteはアルミ筐体ですのでPP3Pと比べるやや重く感じます。(5gの差ですが…)

・Apple純正のUSB-C – Lightningケーブルが使える!

本製品はType-Cからの最大15W(5V/3A)出力に対応しています。
MacBookの充電はもちろんのこと、純正のクッソ高いケーブルを使ってiPadなどを充電することもできます。

Type-Cに完全移行している人には便利?

ちなみに、iPad Pro 12.9、10.5、iPhone 8/8 Plus/Xなどが対応している「Apple独自の高速充電」に対応しているかはわかりませんでした。そもそもAppleがいっているのは29W充電器を使用した場合ですし、その半分のW数でこの結果を得れるはずはありませんが、少なくともUSB-Aポートから充電するよりかは早いのではないかと思います。(手持ちの機材で上手く電流をチェックできるものがなかったので断定はできません)

なお、注意点としてType-Cポート使用中にUSB-Aポートを使用すると、前者の電流量が下がり後者への電力供給に回されますので、MacBookなどを充電する際はType-Cポートオンリーで使うのが良いかと思います。

MacBookへの5.02V/2.94A(約15W)出力ができています。

MacBook側でも15W充電として認識されています。

ちなみに、USB-A to Type-CケーブルでMacBookを充電した場合、12W充電ですので、C to Cケーブルを使うことでやや充電速度が向上します。これを見ている限り、2016年以降のMacBook Pro 13も充電できるかとは思いますが、15インチは相当怪しいラインかと思われます。

Mac付属の電源アダプタで充電するのが最速ですが、外出先など電源確保が困難な場所では重宝しそうです。

と、Apple製品を前提に書きましたが、Type-CはWindowsやAndroidでも同じ動作をしますので、Type-C機器をお持ちの方の共通認識としてとらえていただければと思います。

・USB-AポートはQuick Charge 3.0搭載!

「Type-C搭載」というタイムリーな機能があり、そちらにばかり目がいってしまいがちですが、USB-Aポートも従来のAuto-ICに加え、cheeroのモバブとしては初めてQuick Charge 3.0が採用されています。

いつも通り、様々な機器に簡易チェッカーを繋ぎ、その性能を検証していきます。

iPhone 6sを接続した場合、4.91V/1.53Aと急速充電ができていました。

iPad Air 2を接続した場は、4.94V/2.33A。

Type-C端子から充電するZenfone 3は相性が悪いのか1A未満の出力でした。

iOSデバイスを接続した場合、最大5V/3A出力に対応しているせいか他のモバイルバッテリーよりも平均して出力電圧が0.2A程高くなっています。

また、Zenfone 3を用いた結果について補足しておきますが、この機種はQuick Charge非対応からか、どのQCアクセサリーとも相性が悪く、QC対応の製品を使うと1A以上での充電ができない欠陥仕様となっているため、モバイルバッテリー側というよりも端末側に問題があると思われます。

次に、USB-Aポート最大の特徴である、Quick Chargeの動作確認を行っていきます。
が、私はQuick Charge対応の端末を所有していないので、擬似的に再現する機械で出力を調べました。

Quick Chargeの規格設定は「3.6V~5V / 3A」「5~9V / 1.67A」「9~12V / 1.25A」となっていますが、仮想環境では上記のようなザックリとした結果表示となります。

とはいえ、数字を見る限りでは問題なく動作するのではないかと推測されます。

本体への充電に関しても、MacBookのように、どのケーブルを使うかで充電速度が変わってきます。

cheeroのACアダプタにUSB-A to Type-Cを繋いだ場合、5.01V/1.89A。

Type-C to Type-C(PD対応)ケーブルとApple 29W充電器を使用した場合、5.1V/2.25A。

これよりも出力の高いACアダプタでの挙動はわかりませんが、C to CケーブルとPD充電器で本体を充電すると、多少の充電時間短縮が見込めると思います。

というか、C to Cケーブル、USB-PDに対応したACアダプタをcheeroさんは出していないので、バッテリーを出すのであれば合わせて出していただけると…。

まぁ、本製品の入出力はUSB-PD非対応なので、同時発売でなくとも良いか。(←どっちだよw)

 

・cheero Power Elite 20100mAhは名前の通り「エリートなバッテリー」

最後に、お馴染みとなってきた専用機材を使用しての性能チェック。
今回も、バッテリーの実効容量と保護回路が動作するタイミングをチェックします。

まずは、バッテリーの実効容量のチェック。

6時間に渡り4.5V/2Aの出力を続けた結果、表記容量が20100mAhに対し、実効容量が16310mAh(-18.8%)と変換ロス値標準ラインの -20% を上回る結果となりました。

最後に保護回路が動作するタイミングをチェック。

(クリック or タップで拡大)

最大供給電流は公称 3A に対し、破損対策となる過電流保護が動作する負荷は 3.1A で、公称値をクリアする結果となっています。

この結果から、cheero Power Elite 20100mAhは、よい性能を持っているモバイルバッテリーだといってよいかと思います。

テスト結果を見ている限り、よい意味でいつものcheeroクオリティですし、使用感などでも気になった点はありませんでした。あえていうなら、本体充電時間が11時間というのは長過ぎる。ということくらいでしょうか。せっかく、Type-Cからの入力に対応しているのにUSB-PDを採用していないのは、もったいないと言われれば、もったいないように思います。

とはいえ、本製品は上記でも登場したPower Plus 3 Premiumの後継機種という位置付けですので、この仕様でも十分だと思います。

最後に本体の仕様などを改めて、まとめて記載しておきます。

容量は20100mAhで、iPhone Xで約6回、iPhone 8を約9回、MacBookを丸1回充電することが可能です。
本体重量は380g、本体充電時間は別売り2A充電器使用で約11時間となっています。

安全機能として、過充電時 、過放電時、ショート時、発熱時の自動停止機能に加え、デバイス充電完了時自動停止機能が搭載されています。※一部非対応機種有り

尚、このバッテリーの容量は20100mAh(72.36Wh)ですので、手荷物に限り飛行機内への持ち込みが可能です。

 

徐々に、Type-Cの機器が増えてきたタイミングで登場した本製品。
モバイルバッテリーを充電するためだけに持ち歩いていた、MicroUSBケーブルを持ち運ばなくてすむ。

という恩恵を受けるためだけでも、私は本製品に乗り換える意義はあると思っています。

USB-PD非対応で、真のラップトップ用外部電源。とはいきませんが、電源のない場所での長時間使用や(最近は減ってるけど)コンセントのない飛行機内で使用する分には十分過ぎる性能となっています。また、流行りのNintendo Switchでも使えるとのことです。

 

発売は本日正午〜(2017年11月14日)※正午までは在庫切れになっています。
Amazonでの直販価格は¥4,280。初回限定価格は¥3,580となっています。

Amazonには同容量の競合製品が多数ありますが、その中で最安値、かつQuick Charge対応など、他のどの製品をも凌駕する完成度の高い製品となっています。大容量のモバイルバッテリーが欲しい!という方にベストバイな製品となっています。是非是非、チェックしてみてください。

 

cheeroさんの公式ページはこちらより。

最終更新日:2018年12月19日

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