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本日、cheeroブランドの運営元 ティ・アール・エイ株式会社より発表されました、「Type-C to Type-Cケーブル(品番:CHE-250) ネット販売サイトにおけるUSB規格の誤った表記を訂正いたしました。」を受け、本情報を取り扱ったメディアの1つとして、最終見解をお知らせいたします。

 

・事態の経緯

本件は、2019年3月10日に本誌読者の方よりいただいたご連絡により判明した事態で、ティ・アール・エイ株式会社が販売する「cheero Type-C to Type-C Cable 100cm」がUSB-IFの定めるUSB-PDの規格に準拠していないというものです。

このご連絡を受け、本誌で調査を行なったところ、ご報告通りの規格違反が認められ、既に公開していた該当製品の情報を大幅に変更いたしました。

・ティ・アール・エイ株式会社の対応

2019年3月27日、本件に対し ティ・アール・エイ株式会社が正式にコメントを発表し、誤表記に関する謝罪がなされました。

同社は、規格に準拠しない仕様があったことを全面的に認め、誤った情報の発信、またそれに基づき販売を行っていたことについて謝罪を行なっています。しかしながら、当該商品の市場不良率は0.03%程度であること、充電およびデータ転送についての商品説明に問題はなく、安全面においても外部機関に調査を委託し、問題なしとの判定を受けていることを理由とし、規格に準拠しない設計に関する謝罪などは行われませんでした。

また、既に製品を購入した消費者に対し、製品に問題があった場合にのみ返品・返金の対応を行うとしています。

さらに、同社では現在USB規格に準拠したケーブルの開発を進めており、「決して規格を疎かにするものでは無いことをご理解いただければ幸いです。」とのコメントも発表しています。

・本誌の見解

本リリースを受け、本誌では以下の通りの見解を発表します。

今回、ティ・アール・エイ株式会社より発表されました公式コメントを拝読しましたが、製品情報の誤表記に関する訂正、謝罪があったものの、製品設計自体に問題があったことには一切触れられていません。また、製品回収に関しても「製品に問題があった場合にのみ返品・返金を行う」とのスタンスを示しており、これらの対応は誠実とは言い難いものです。

また、外部機関による検査で安全面において問題がなかったとの主張も、USB-IFや規格の存在意義を否定するもので、このような発言を行うことを看過することはできません。

本件を隠蔽せず、公表したことに関しては評価されるべき対応だと考えますが、それ以外の全ての言動から誠実さを感じ取ることはできません。

また、本誌は本製品のレビュー記事を製品提供によるPR記事(宣伝)として公開しています。
それにも関わらず、今回の件に関して事前連絡もなく、リリースが公表されたことに、メディアとして強い不信感と憤りを感じます。

 

最後となりましたが、本誌の情報を参考に、製品をご購入いただいた読者の皆様に改めて深くお詫び申し上げます。
本誌は今回の事態を重く受け止め、情報精度の向上と信頼の回復に努めて参ります。

また、本件に関する調査などにご協力いただいた関係各位にも改めて感謝いたします。