【徹底比較】Anker PowerCore 10000 PD vs. cheero Power Plus 5　今買うべきモバブはどちらだ！？

みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、Anker vs. cheero モバイルバッテリー対決の第2弾をお届けします。
第2弾の検証で使用するモバイルバッテリーは、「Anker PowerCore 10000 PD」と「cheero Power Plus 5」です。

両製品は、最新の充電規格 USB Power Delivery（以下USB-PD）に対応したモバイルバッテリーとなっており、対応するデバイスや本体を従来の充電規格よりも高速に充電できることが特徴となっています。

Contents

・実は結論ありき
・スペックシート上での比較
・外見を比較
・出力に大きな差
・結論

・実は結論ありき

今回の記事が、前回の記事と大幅に異なる点が1点あります。
それは、この記事は結論ありきで執筆されているということ。

なぜならば、cheero Power Plus 5 にはUSB規格に沿わない規格違反が存在し、安全性に問題がある製品だからです。

よって、両製品を比較する以前の話として、cheero Power Plus 5 は買ってはいけない製品で、実質的な選択肢は Anker PowerCore 10000 PD しかありません。

・スペックシート上での比較

比較相手の一方が、規格違反品という記事的に本末転倒な今回ですが、一応、一連の比較は行なっておきます。

製品名	Anker PowerCore 10000 PD	cheero Power Plus 5 10000mAh
容量	10,000mAh	10,000mAh
本体重量	約192g	約205g
本体寸法	114 x 52 x 25 mm	46 × 98 × 24 mm
本体充電時間	約3.5時間（18Wアダプタ使用時）	約3時間（18Wアダプタ使用時)
Type-C 出力情報	5V=3A, 9V=2A, 15V=1.2A	5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A
入力情報	V=3A, 9V=2A, 15V=1.2A	5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A
保証期間	18ヶ月	12ヶ月
特徴など	PD対応製品中世界最軽量（19年6月時点）	デジタルインジケーター搭載

スペックシートを簡単に要約すると、Anker PowerCore 10000 PD の方が cheero Power Plus 5 よりも軽量ではあるが、本体サイズは cheero Power Plus 5 の方が小さい。本体充電時間はcheeroの方が速い、USB-PD出力は Anker が USB PD Revision 3.0 の15V出力に対応しているといった具合でしょうか。

・外見を比較

次に、両製品の外見を比較します。

大きな差異として、cheeroには%表示が可能なデジタルインジケーターが搭載されています。

サイズ感では cheero が優勢

Type-CポートとUSB-Aポートの配置は真逆

・出力に大きな差

一見すると、大きな差がないように見える両製品ですが、実は使い勝手に大きな影響を及ぼす仕様の差が存在します。
それが、Type-CポートとUSB-Aポートを同時に使用した際の挙動の違い。

Anker PowerCore 10000 PDの最大出力は、Type-C & USB-A ポート合計で28W。すなわち、Type-CポートとUSB-Aポートを同時に使用しても、各ポートの最大出力（18Wと10W）は維持される構成となっています。その反面、cheero Power Plus 5 は、Type-C & USB-A ポートの合計出力が18Wであるため、2ポート同時使用中はType-Cポートの出力に制限がかかります。

また、2ポート同時充電を終了するために、USB-Aポートからデバイスを切断した後も、Type-Cポートの出力は5Vで固定され、9V以上の出力で充電を行うには、一度本体からケーブルを抜き、再接続する必要があります。

cheero Power Plus 5 が規格違反品であるということを除いても、Anker PowerCore 10000 PD の優位性は明確に存在し、スペックの面でもcheero は Anker に及ばない結果となっています。