みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

読者のみなさまは、いくつ USB-C 充電器をお使いでしょうか?スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど、いつの間にか増殖し、複数個にわたっているという方も案外多いのではないでしょうか。

ですが、数が増えると「コンセント足りない問題」に悩むようになると思います。今回はそんな問題を1台で解決するマルチポート充電器 Satechi 165W USB-C 4-Port PD GaN Charger をご紹介します。本製品は4つの USB-C ポートを備え、合計165Wの出力が可能な充電器です。

・開封

パッケージ

二重梱包で高級感がある

内容物は本体、電源ケーブル、スタンド、取り扱い説明書

本体

USB-C ポート

各種表記(PSEマークあり)

スタンドに設置

縦でも横でもOK(なんで2台ある?後述)

電源ケーブルには、持ち運びを想定したマジックテープ式のケーブルタイがある。

通電ランプは青(かなり眩しい)

・泣く子も黙る驚異の165W出力

本製品の出力は、1ポート最大100W、4ポート合計で165Wという USB-C 充電器の中でも圧倒的な出力を誇ります。

出力分配図(クリックで拡大)

165W という合計出力は、クラウドファンディング製品などを除く、実績のあるメーカーから発売されているマルチポート USB-C 充電器としては、本稿執筆時点では最も大きなものです。

これは、先日本誌でレビューした Belkin の108W、Anker より米国で販売されている PowerPort III 120W USB-C Charging Station よりも大きなもので、MacBook Pro 16(Intel)と MacBook Air 2台(ノートパソコン3台)を同時に充電できてしまうほどのものです。

ただし、本製品はあくまでも合計出力が165Wであり、従来の USB-PD 規格(100Wまで)に準拠した製品ですので、MacBook Pro 16 2021 などで採用されている USB-PD EPR には対応していません。

また、先日レビューした Satechi 108W USB-C 3-Port GaN Wall Charger と比較すると、複数ポート使用時の出力がポート毎に固定される点、その際の出力仕様がかなり複雑になる点は「何気に使える」とは言い難いものです。

とはいえ、本製品は据え置き型の充電器であり、筆者はさほどケーブルを抜き差ししないこと、それを言い出すと極論400Wの充電器でないと不満は残る。ということを考えれば、この仕様でも現時点では必要十分にも思えます。

・本体の仕様をチェック

ここでは、USB-C ポートの Power Data Object(PDO)と USB-PD 以外の急速充電への対応の有無、過電流に対する保護機能の3点を確認しました。

PDO は表記よりも大きい値の場合、デバイスを過電流により破損させる恐れがあり、小さい場合は景品表示法上の問題が生じます。また、USB- PD 規格では USB-PD 以外の急速充電への対応を禁止しています。過電流に対する保護機能は、異常発熱・出火などを防ぐ目的の保安機能として実装されています。

問題のある製品の場合、主にこのいずれかのポイントで問題点が露見するため、本誌ではこの3つの検証結果を主に使用しています。

確認の結果、両ポートともメーカーが提供する PDO と実際の PDO が一致しており、問題点は見当たりませんでした。また、eMarker の識別もできており、3Aケーブルと5Aケーブルにより出力する PDO が異なることも確認できました。(PDOと対応する急速充電規格は全てのポートで同じ)

さらに、PPS も最大の 20V Prog に対応しており、実装方法にも問題はありませんでした。

次に、過電流に対する保護機能の動作状況を確認しました。

確認の結果、大きな問題は認められず保護機能は正常に動作するといえる状態であることを確認できました。

最後に、MacBook Air 2018、iPad 9、iPhone SE(第2世代)での充電状況を確認します。

確認の結果、MacBook Air で充電、iPhone・iPad で18W/20Wの高速充電が作動していることを確認できました。

※ MacBook Air は充電量が80%程度あったため30Wを少し超える程度での充電になっていますが、最大で60Wでの充電が可能です。

・使用感

本製品は、以前レビューした Satechi 108W USB-C 3-Port GaN Wall Charger と同じく、革新的でこれ以上ない使い勝手の良さを誇っています。

最強の2台を手に入れてしまった感

私は2017年ごろから今日まで、様々な USB-C 充電器を購入し、あーでもない。こーでもない。とポンポン新しいものに変え続けていました。しかし、本製品を使い始めて以降、実使用を目的として USB-C充電器を購入しなくなりました。

たった1台で、筆者の使う MacBook Air、iPad、iPhone、Apple Watch などを「高速で」充電できるというアドバンテージは、他のどの製品にもないもので、本製品以外の USB-C 充電器を大幅に削減したほどです。

これ1台で済むのはデバイス持ちとしては超ありがたい

また、複数ポートを有する USB-C 充電器にありがちな瞬電が本製品にはありません。これは、ケーブルの抜き挿しがあった時やデバイスの充電電圧が変わっても、充電が一時停止されたり、充電開始音が各デバイスから連呼されることがないことを意味し、ユーザーエクスペリエンス面でも私が知るどの製品よりも優れています。

さらに、筐体のデザインも Apple のスペースグレイ調の落ち着いた仕上がりとなっており、部屋に置いておくにも「厳ついガジェット感」がない点も気に入っています。ただし、本体の通電ランプが直視できないレベルで眩しい点は、唯一不満に感じているポイントです。

・余談

筆者は本製品を22年3月にアメリカで購入しています。

ですが、この記事が公開されたのは5月であり、同時購入の108W版のレビューが既に出ていることからも、明らかにタイムラグがあります。

その理由は、不良品を引き当てて、引き連れてきてしまったというものであり、本誌や私をよく知る方なら「お前、また不良品かよwww」となる案件です。

もちろん、こうなれば不良品交換をメーカーに依頼するのが真っ当な行動であり、躊躇するような話ではありません。「メンドクセーな」と思いながらも、サポートに連絡をして「在庫が入ったら交換品を送るね」との約束を取り付け、待っていたためレビュー時期にズレが生じました。

詳しい方なら「え。購入国以外でも対応してくれたんだ。」と思われると思いますが、Satechi(本国)のサポートは非常に親切で柔軟なものでした。また、不良品に関しても「送り返さなくてOK」というスタンスであり、個人的に一番憂慮していた「返品」というめんどくさいイベントを回避できたため「ホッと」していたりします。

あまり例を見ない事例だと思いますので、一応の参考程度に書き残しておきます。(大きな余談)

・総評

USB-C 充電器の史上最高傑作。

本製品は間違いなくそういえる製品です。製品の仕様に問題点がないことはもちろんのこと、スタンドが付属している点、落ち着いたデザインも個人的な使用環境に合っており、非常に気に入っています。そして、165Wという大きな合計出力を誇る製品が「まともな」メーカーから「安定した品質」で出ているのは何よりも高く評価できます。

この出力は、大半のユーザーにとってオーバースペックなレベルであり、現状では余力を持った状態での使用になると思います。しかし、将来的にさらに大きな出力が必要なデバイスが現れたとしても、大抵はカバーできる「余力」を持っており、USB-C 充電器としては珍しく、長期間に渡り活躍してくれるポテンシャルを持っていると思います。

ただし、本製品は現時点では日本国内での販売は行われていません。さらに、価格も$119.99+送料(約¥20,000)と、「充電器にそこまでの金額を出すのか…。」と躊躇してしまう価格設定であることは否めません。

入手性にやや難がありますが、非常に良い製品ですので気になる方は購入してはいかがでしょうか。

販売ページおよびメーカーホームページはこちら

※どうしても個人輸入したいという方は、本誌の問い合わせフォームからお問い合わせ頂ければお手伝い致します。

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