みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe(@WWDC1999)です。

今回は、iPhoneがリリースされて以降、ほぼ全てのバージョン向けに提供されてきた「脱獄」ツールのリスクや必要性についてご紹介しておきます。

なお、本記事は iOS ならびにその他のソフトウェアの不正改造や利用を推奨するものではありません。

・脱獄(ジェイルブレイク)とは

そもそも、脱獄(ジェイルブレイク)とは、どのような行為なのか。

ざっくり紹介すると、ユーザー権限に制限を設けている機器に対して、セキュリティホール(脆弱性)を突くなどして、その制限を取り除き、開発者が意図しない方法でソフトウェアを動作できるようにすること。この語は、一般的には Apple のiOSを搭載したデバイスに対して、App Storeで流通していないアプリや iOS を改変するツールを動作可能にすることを指します。

Wikipediaより引用・抜粋

なお、これらの行為は、Apple のソフトウェアライセンス及びソフトウェア使用許諾契約違反する改造行為であり、使用義務違反となります。

・脱獄すると何ができるのか

世界的にみれば、脱獄は一般的な行為であり違法性はない。
などと紹介し、脱獄行為を推奨するサイトがあり、それらのサイトでは以下をメリットとして紹介しています。

・カメラのシャッター音無効化
・フォントの変更
・全ての画面やテーマなどの自由な変更
・iPhone への Android OSの導入
・テザリング契約未契約時の同機能の有効化
・広告ブロック
・ロック画面、ホーム画面、コントロールセンター、通知センターのカスタマイズ
・SIMロック解除(SIMフリー化)

・脱獄の必要性

脱獄の必要性は、これまで様々な議論がなされてきましたが、Apple のソフトウェアライセンス及びソフトウェア使用許諾契約に違反する行為である以上、どのような形であれ容認されるものではありません

また、上記の「脱獄のメリット」も近年は、iPhone の機能向上や携帯電話事情の遷移により、標準機能や App Store アプリによる拡張機能でカバーされるケースが増えており、脱獄のメリットとして挙げるには、どれもインパクトに欠けるものばかりです。

その様な状況の中、大半の人が以下で挙げるリスクを犯してまで脱獄する必要性もありません。

・脱獄のリスク

脱獄のデメリットとして、Appleは公式ページ「iOS の不正改造は、セキュリティの脆弱化、不安定化、バッテリー駆動時間の低下などの問題を引き起こすおそれがある」で、以下の6点を主張しています。

・セキュリティの脆弱化
・不安定化
・バッテリー駆動時間の低下
・音声やデータ通信の信頼性低下
・サービスの途絶
・ソフトウェアアップデートを適用できない

これらの主張は、製造元(Apple)が自社の利益を守るために行なっている行為であることに間違いはありませんが、全ての機能や安全性をAppleが担保してないという事実に変わりはなく、避けるべき行為であることに変わりはありません。

・脱獄 = なんかカッコいい は明らかな間違い

今回、筆者が本稿を執筆するに至った理由に「なんとなく脱獄している」人が一定数存在することがあります。

つい先日、久々にiPhoneを脱獄している人を見つけ、脱獄した経緯を聞いてみました。
すると、「特に理由はない」「なんとなく人と違うのがカッコいいから」など、具体的な目的もなく「人とは少し違う優越感に浸る」目的で、脱獄行為を行なっていました。また、一連の行為にリスクが付くこと、規約違反になることについては「知らなかった」と回答。

ググればあらゆる情報が出て、それを取捨選択できない人が増えている昨今のリテラシー低下を目の当たりにしたと同時に、日本人特有の「人と全く違うものは嫌だけれど、全く同じも嫌だ」という中途半端な同調圧力が脱獄という行為を助長している現状も伺い知ることになりました。

・個人考察

筆者が、Steve Jobs 時代の元Apple信者だということを除いたとしても、脱獄行為は行うべきではないと考えます。

カスタマイズをしたいというのであれば、黙って Android へ以降すればよいだけの話ですし、SIMロック解除の義務化、シャッター音が小さいカメラアプリの登場などで、以前では脱獄しなければ行えなかった行為も、脱獄行為なしで利用できるケースが増えています。

脱獄するために事前にリサーチをするのであれば、今、自身が抱える不満や問題点を解決する方法を探す方がクレバーかつ、セキュアな行動だと思います。また、近年は Apple Pay への対応や各種プライバシー機能の厳格化などで、脱獄ツールにより、これらの機能が無効化される場合もあり、以前の様なカスタマイズ性を高める「単純な物」ではなくなっています。

興味本位で脱獄を検討しているは、これらのリスクを考え最終的な判断をして欲しいと思います。

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