みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、先日より販売が開始された SwitchBot ハブミニ(Matter対応)をレビューします。

本製品は、以前本誌でもレビューした、ハブミニをスマートホームの標準規格 Matter に対応させた製品です。

開封

パッケージ

内容物は本体、ケーブル、説明書、両面テープ

本体

本体裏面にはゴム足と壁掛け用穴がある

電源供給は USB-C 化された

付属の USB-A – C ケーブルは電源供給専用

Matter 対応の価値がイマイチ

本製品最大の特徴である Matter(マター)対応ですが、「このレベルなら要らない」と感じました。

早速、製品特徴を潰しにかかる発言をしていますが、その理由は以下の表をご覧いただければ分かるかと思います。

Hub 2経由でMatterに対応可能なデバイスについて より(記事投稿時点)

筆者は、Apple の「ホーム」アプリでハブミニに登録(自動学習)したエアコンの制御を期待して、本製品を購入しました。

しかし、現時点ではオン・オフのみの操作であり、設定温度や冷暖房切り替え、風量の調節など、Switchbot アプリでできることが何一つとして、できません

また、ホームアプリに本製品を Matter 経由で追加すると、下記のようにエアコンの表示がホームアプリ上に登場しますが、なぜか0度の温度表示が出てしまいます。

この温度表示機能が本来、どのような役割を想定して付けられているかは不明(現在の室温を表示したりエアコンの設定温度を表示したり?)ですが、ここにこの表示が出てしまうと、HomePod mini の室温返答に異常が生じます。

HomePod mini には、室温および湿度センサーが内蔵されており、「今の室温/湿度は?」と聞くと、内蔵センサーから取得されたデータを元に、温度または湿度を返答してくれます。

しかし、エアコンの謎の温度表示により、HomePod mini のセンサーに加え、このデータも参照して返答を行ってしまい、「現在の室温は0°から23.5°です」という訳のわからない返答が爆誕してしまいます。

現時点で、この現象の原因が Apple なのか SwitchBot 側にあるのかは不明ですが、質問をする意義がなくなってしまうため、現時点ではホームアプリにハブミニを連携させることを中止しています。

できることの少なさと謎の現象が合わさり、現時点では Matter 非対応の「旧製品でよくない?」となってしまっています。

物自体は便利

Matter 対応の必要性には疑問を感じていますが、製品自体はとても便利に使用しています。

旧製品を導入して以降、年単位で使用していますが、外出先からエアコンの操作をできたり、時間でや温度計との連携でオン・オフができたりと、小さいながらも QOL が向上する気の利いたガジェットだと思います。

比べたところで外観の違いはない(左が新型)

事実、今回の本製品の購入は旧製品の置き換えを目的としたものではなく、新たにリビングのエアコンでもこれらの利便性を享受するためであり、何らかの不満があれば追加導入とはならなかったでしょう。

ただ、SwitchBot 製品に共通していえることですが、価格が安いため、外装やデザインのチープさは否めず、インテリアと調和が取れないことがあります。

この点については、もう少し改善されれば良いと感じる部分で、毎度うまく誤魔化すことに苦労しています。

また、本製品の発売前に同じく Matter 対応のハブ2が発売されています。

筆者は発売から数ヶ月間、ハブ2を購入するか非常に迷っていましたが、どうも購入には踏み切れませんでした。

その最大の理由が、本体の温湿度計が不要だという理由であり、筆者のようにスマートリモコンとしての機能だけが欲しいという場合、本製品は非常に良い選択肢だと感じています。

総評

現時点では時期尚早。今後の発展に期待。

この類の製品は、ソフトウェア・アップデートで大化けする可能性を十分に秘めており、製品発売直後ということもあり、必要以上に悪くいう必要性はないかと思います。

また、デバイスとしての進化といういう観点でも、旧製品で不便に感じた本体への給電が MicroUSB から USB-C に改められています。この点は、ハード面も確実に進化しており、利便性が向上していると感じ、そこまで悪くいう必要がないと感じる一因となっています。

とはいえ、現時点では Matter 対応が仇となってしまっており、結果的に旧製品と同じことしかしないのであれば、あえて本製品を選択する必要性には乏しいようにも感じました。