みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、IIJより発売されている訪日外国人向けプリペイドSIM「Japan Travel SIM powered by IIJmio」(フルMVNO版)をチェックします。

なお、本パッケージは「IIJmio meeting 20」の来場者向けにノベルティーとして配布されたもので、市販のパッケージは大幅に異なりますが、仕様や動作条件に変わりはありません。また、本会全ての来場者向けに配布されたもので、特定個人へ向けた配布ではないことから【PR】の表記はいたしておりません。

・そもそも「Japan Travel SIM powered by IIJmio」とは?

IIJmio が提供している「Japan Travel SIM powered by IIJmio」は、訪日外国人客向けに販売を行なっているプリペイドSIMの一種です。

全国の空港や量販店などで購入でき、その場で即日開通ができるプリペイド型SIMとなっています。また、データ量の追加も SIM の有効期限内であれば行え、こちらは全国の量販店やコンビニで購入することができます。なお、回線提供は docomo であるため、利用可能エリアは docomo に準拠する形となっています。

・かなりレアなノベルティ版を開封!

パッケージ

完全な特別仕様

但し、SIM の台紙に関しては通常のものと共通。

なお、今回利用しているのは「フルMVNO版」で、フル MVNO 版のみ IIJ が発行したSIMカードが封入されています。IIJ 発行の SIM が欲しいという方は、docomo 版ではなくフル MVNO 版を選んで下さいね。

・開通まで

基本的に同梱されている説明書通りに手続きを行えば簡単に開通できますので、詳細は省きますが「http://iijm.io/t.f1」にアクセスし、利用登録を行えば回線の開通作業が完了します。APN 設定に関しても、説明書に明記してあるものを端末へ入力するか、「みおぽん」アプリからプロファイル(iOS のみ)をインストールすれば接続設定も完了します。

なお、利用登録にはパスポートナンバーが必要となりますので、パスポートをお持ちでない方は利用登録ができません。

・アンテナピクトに「IIJ」の文字が登場

設定が終了し、SIM カードを挿入して端末を再起動すると、いよいよアンテナピクトに「IIJ LTE」の文字が表示される時が訪れます。

左上に「IIJ LTE」の文字が登場

Android でも「IIJ」の文字が登場(画面中央左)

もちろん、3G ケータイでも APN 設定さえできれば動作します。

なお、「Japan Travel SIM powered by IIJmio」では、フル MVNO 版、docomo 版を問わず、電話サービスの提供は行われていませんので、電話が必要な場合はブラステルカードなどを利用して050の番号を取得する形にとなります。(ブラステルカードはアプリですが、通常の電話と同じように通話が利用できるサービスです)

通話サービスが提供されていないということでお察しの方もいらっしゃるかと思いますが、3G ケータイに SIM を挿入したところでブラウザしか使えませんので、SIM フリーのスマートフォンやタブレットで利用するというのが想定されている使用方法かと思います。

・エリアなどは docomo に準拠、速度も差はナシ

冒頭でも触れた通り、本サービスは従来通り docomo の回線を使用するサービスであるため、エリアや通信速度は docomo に準ずる形となります。実際、私が契約している「IIJmio タイプD」プランとエリアや速度を比較しましたが、大きな差は認められませんでした。

あくまで IIJ は「フル MVNO」であり、某社のような「新しい MNO」ではありませんので、通話ができないこと、端末に表示されるアンテナピクトの文字が「IIJ」となることを除けば、タイプDと相異する点はありません。

・日本人が使うメリットは全くナシ けれど今後に期待

現時点で「Japan Travel SIM powered by IIJmio」(フルMVNO版)以外で、IIJの「フルMVNO」を体験する機会はありません。

また、SIM カードの期間を延長できる訳でもありませんので、1.5ヶ月もしくは3ヶ月の期間が来れば自動的に SIM カードは利用できなくなります。ですので、我々日本人が普段使いに使うメリットは全くと言ってありません。

どちらかといえば、このフル MVNO 版 SIM で恩恵を被るのはIIJ側で、自社でSIMを発行できるため各種コストを圧縮できる為、docomo 版と比較して付与できるデータ容量が増加しています。この辺りのカラクリ話は IIJmio meeting などで聴けると思いますので、気になる方は足を運んでみて下さい。

なお、フル MVNO をフルに活かす「タイプ I」の登場については現時点で未定としており、同社はフル MVNO SIMを「これまででは出来なかったこと」に活用することを検討しているということです。(iPad 専用 eSIMとかだったらウケそうですが)

日本人による、日本国内での利用に関しては「IIJmio を試す」以外では有用に活用しづらい「Japan Travel SIM powered by IIJmio」ですが、一度でも自分の端末のアンテナピクトに「IIJ」の文字を表示させたい方などは、是非チェックしてみて下さい。

最終更新日:2023年10月15日

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