みなさま、こんにちは。Kazuto Tanabe です。

今回は、昨日より販売が開始された Anker の新製品「Anker PowerLine II USB-C & ライトニング ケーブル」をレビューします。本製品は、世界初のサードパーティ製 Apple MFi 認証取得済み USB-C – Lightning ケーブルです。

また、本製品と USB-C 充電器を組み合わせることにより、18Wもしくは20Wでの高速充電を対応の iPhone と iPad で利用することができるようになります。

・開封&レビュー

パッケージ

内容物は本体、説明書類

待ちに待った MFi 取得の USB-C to Lightning

・iPhone 付属充電器と比較

レビューの趣旨からやや逸脱しますが、本製品と Anker PowerPort Atom PD 1 の組み合わせと iPhone 付属の充電器とケーブルを比較してみます。

Anker(左)と Apple(右)

パッと見では区別がつかないほど、似通った両製品ですが、Apple 純正セットが5V/1A充電なのに対し、Anker の組み合わせは最大15V/2A。満充電所要時間にして約2時間程度の差があります。(本誌検証結果)

コンパクトさで言うと、Apple 純正セットの方がやや勝りますが、ケーブルの強度や充電速度を考慮すると、どちらが良いのかは火を見るよりも明らかです。

・電圧チェック

Anker からの発売、ましてや MFi 認証を取得しているので、全く疑うつもりはありませんが一応、挙動を確認しておきます。

まずは、高速充電非対応の iPhone SE(第1世代)を接続した場合の挙動。

4.98V/1.54Aを記録

次に、高速充電に対応した iPhone 8(バッテリー残量52%)を接続した時の挙動。

8.91V/1.32Aを記録

iPhone SE を接続した場合、iPhone 8 を接続した場合共に、それぞれが対応する最大の急速充電モードでの充電が確認できました。

・充電音が2回鳴る原因

こちらは、本体と関係のないことですので、余談的にお読みいただければと思います。

本製品を USB-PD 充電器に接続し、高速充電に対応したデバイスを接続すると充電音が2回鳴る場合があります。

これは、故障などではなく、本体の仕様に起因する挙動(Hard Reset関連)で、高速充電対応・非対応機種の充電・同期に対応させる都合上、やや無理のある設計がなされていることで発生する現象です。なお、この設計は、Apple が行なっているものであること、MFi 認証取得に課せられた要件にも含まれている為、今後登場するどのメーカーのケーブルでも同様の動作が考えられます。

また、この仕様が原因で、充電に失敗するケース(充電マークは出るが一向に残量が増えないなど)もあるようですので、ACアダプタとの相性問題が発生するケースもあると推測できます。なお、iPhone にケーブルを接続してから、ACアダプタ(充電器)にケーブルを接続することで回避できるケースもありますので、万が一充電に不都合がある場合はお試し下さい。

・総評

ケーブルのレビューは、あまり語れることがないので手短なレビューとなりましたが、同カテゴリーのベストバイケーブルと言い切って良いと思います。

先日発売された、Anker 511 Charger (Nano Pro) や Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W との相性もバッチリですし、MacBook Air ユーザーとしては、USB-C – Lightning ケーブルに Apple 純正品以外の選択肢ができたことに嬉しさすら感じます。また、長年純正ケーブルしか手に入らないという問題が、ようやく終わりを迎え、自由な選択肢を持てる時が来たと思うと、今後も楽しみになります。

また、純正ケーブルと比較すると、価格もリーズナブルですし、コスト的に USB-C への移行を断念してたハードユーザーの乗り換え先としてもベストな選択肢だと思います。

最終更新日:2022年4月3日